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元気なうちにやりたかったことをやろう!そんな思いで2011年3月より8月までマラウイで薬剤師として派遣されるマラリエ生活を綴った日記です。
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2012/02/21 (Tue)
陸前高田のお陰でご縁があり、2011年11月より東北から避難されてきている方への孤立化防止政策の臨時職員として働くことになった。
 
私と定年で趣味を楽しんでいた元社協出身のおじさま二人でこの政策に携わる。これは都の助成金により成り立つ。「やりたい~!」と手を上げたところに助成金をくれるわけ。初めて知ったけど助成金って、使わない分は返すのね。だから、無駄にはしたくない。残るならそれは違うところへ遣われるわけで、なら、全体を見ればそのほうがいいと思うから、せこくならない程度に遣おうと思う。
 
震災でほんの少しだけ学んだことが色んなNPOなりが助成金や共同募金などからのお金で成り立っていると言うこと。小学校の頃から赤い羽根、緑の羽ってやってたけど、どこに遣われているか全く知らなかった。こうして色んな団体へのお金となっている。もちろん、そのお金を獲得するには審査が必要なわけだけど。
 
さて、お仕事だけど、まずは市に避難者登録名簿があって、世帯ごとの戸票があり、それを頂くことに。それが1ヶ月近くもかかった。何で?それが行政??ちなみにこの避難者登録は住民票と違う。登録すると被災地、都、そして現在の市区町村からの情報が送られてくる。後にわかるのだが、早くに避難してきた人は混乱の中なので情報が何でも欲しい!!!と登録している。が、例えば親戚宅に避難していて9月にこちらに来たとか、色々考えてきたあげくに避難してきた人なんかは、知らない人がいる。情報の中には仕事の案内や招待に関するものもある。知らずに仕事を必死で探していたりする。
 
戸票が余りにも遅いので、都営住宅に入っている方たちで民生委員さん(地区のお世話係りさんみたいな感じの人。実はこれまたこの方たちの存在を今まで知らなかった。)が把握しているところに関して、戸別訪問を開始。アンケート用紙を渡し、次回訪問日に詳しく聞く。それでもアンケート回収に行って色々話していると始めは普通に話していた人が泣き始めることもある。みんな、頑張って張り詰めているところが未だにある。
 
11月には150名ほどの方たちが私の地元の市へ避難していた。9割は福島から。福島の中でも警戒区域からの避難と子供が小さいため自主避難した方といる。その差を感じ、後ろめたさを感じる方もいた。福島で旦那さんが仕事を続けているため、家族で過ごすのは週末だけ。そんな家庭も多い。「大丈夫だよ」と福島の友人に言われ、避難していることを後ろめたく感じるものの子供を思うと迷う。かといって、旦那と離れ、ずっとこのままの生活でいいのかというと違う。どうしよう、どうしよう・・・。
 
11月はとにかく戸別訪問、そして12月に交流会をやろうと、その計画をたてる日々だった。私がこの事業に関わり気がついたこと。それは私のすぐ近くに被災者がいるということ。今まで「被災地」にしか目がいっていなかった。申し訳ないけど考えもしなかった。震災2週間後にマラウイに旅立ち、ネットもろくに見れず(画像を開けるのにものすごい時間がかかる。 Facebookなんて顔写真があるため容量があって開けない。)、帰国後の岩手でも10月の住田基地でも地元の新聞を時々見るくらいで情報に触れることはなかった。頭の中は3月11日以降にテレビで見た被災地の映像しかなくて、被災者は被災地にいると思っていた。テレビでも被災地の映像と被災者という映像は目にするが、例えば東京の避難者のつらい映像はあまり見ない。でも私の前で何人も泣いた。申し訳ない。
 
マラウイへ行ったことで変わったことがある。マラウイではテレビの無い生活。ネットも自分で引いてなかったし、ラジオも聞いていなかった。日本へ帰ってきてテレビを見るとつまらない。つまらなくて、NHKが主となった。そして、暇になると新聞を読むようになった。読むところは偏ってしまうけど、薬剤師の就職活動に新聞は不要であるし、今まで新聞を読もうなんて思っていなかった。年をとっただけかもしれないけど、いいことだ。
 
そしてやっぱり国の政策って、私には理解できない部分も多々あり、難しいなと思う。マラウイを通して見えたJICA、震災を通して見えた復興政策は国が動いたり法律が変わらないと少数派のとっても困っている人たちにはなかなか届かない現状がある。そしてそれを変えるには変えようとする立場に変えようとする人がいかなくては変わらないということ。少数派を気にしていたら進まないのかもしれないけどやりきれない現実も見る。難しい。
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